POEM
□路地裏の道化師
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誰もいない路地裏
どこまでも続いていく夢幻で無限のような細い路地の隅っこで
大粒の雨を垂らす子供がひとり
がらくたと廃れた法に囲まれて
ポケットの中には31円
シルクの服を身に纏い
道行く人がくれたパンは腐り果て
世話をしてくれるはずの人は忙しげに子供を無視し
優しかった兄は子供の玩具を奪おうと憤る
そんな身も心もぼろぼろの子供が願うのは
僅かな支援をスラムの子らに与えること
見返りを望まない優しさを与える余裕など彼には無いのに
それはほんとうにおろかであさはかな、
ろじうらのどうけし。
日の丸と星条旗、その他全ての国と地域に捧ぐ。