ゴンキル以外小説

□一番厄介な存在(旅団客人)
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140文字で書くお題ったー 『貴方は旅団とキルアで『一番厄介な存在』をお題にして140文字SSを書いてください。』 をお借りしました。


★★ 注:メンバーではありませんが、キルアは旅団と行動しています ★★
★★ ハンター試験前。ゴン達と出会ってません(いずれ出会うかも) ★★
★★ 旅団仲間のキルアが苦手な方はブラウザバックでお願いします! ★★

キルア愛され・CPなし・マチとノブナガとシャルとヒソカ・マチ視点
キルアは誰にとって厄介な存在なのか?














団長の客人とやらで最近一緒に行動している子供がいる。
旅団のメンバーになるには幼すぎるし技も幼稚。
ただ、殺しの経験だけは客人たる資格があった。


「キルア」


アタシが声を掛けると、リビングでノブナガとゲームに興じていた件の子供が顔を上げる。


「何?」
「ホットミルク飲む?」
「甘くしてくれるなら」
「ったく虫歯になるよ…」
「おいコラ、マチ。オレには何にもなしか?」


キッチンに引っ込んだアタシを追いかけるノブナガの文句は当然無視。
食事当番以外でアンタの面倒をみてやる義理も理由もアタシにはない。


「ノブナガ、マチに嫌われてんの?」
「何ィ!?んなわけ…ねぇよな?」
「オレが訊いてんだ、って。よっしゃオレの勝ちー!」
「うお!何時の間に!?ずりィぞてめぇ!」
「頭脳プレイだっつーの!」


どうやら十やそこらのガキにカーレースで負けたらしい。ったくアンタの反射神経はその程度?
コンビとしてアンタに背中守られんの不安なんだけど。


「はい」
「さんきゅ、マチ」
「飲んだら午後の修行だよ。アンタ弱いんだから」
「ぐっ…」
「今日の担当はっと…フェイタンだね」
「げっ」


塩と砂糖を間違えたかい?ってぐらいの渋面でキルアが呻く。
基本残虐非道で拷問好きのフェイタンはこういう指南役には恐ろしく向いてなかった。

キルアは一応客人扱いなので、仕事に同行する必要も稽古を積む必要もない。アタシ達が教える必要も本当はない。
でも強くなりたいというキルアの希望もあって、その日アジトにいるメンバーが交代で修行をつけてやっていた。

とはいえ、指南役としての向き不向きというのは当然ある。
今日いるメンバーの顔を思い浮かべ、アタシはこっそり顔を顰めた。

ウボォーもフィンクスもバカだから無理だし、シズクは抜けてるし、ボノはキルアの体に穴開けようとするし、ヒソカは変態だし、…今日はアタシとシャルと一応ノブナガぐらいしか出来そうなヤツがいないじゃないか。

そんな事を考えていたら、たまたま来ていたヒソカが変なオーラを発しながらすすす、とキルアの背後に移動した。
柔らかそうな銀髪に指を絡め、ぬっとキルアの肩越しに顔を覗き込む。


「ボクが代わりに教えようか…?♥」
「ひっ!いい!いいよフェイタンで!」
「そう?…残念◆」


咄嗟にアタシの方に飛び退ってきたキルアがぶるりと背筋を震わせた。
目の前で銀髪がふわふわ揺れて、…ええい猫みたいじゃないか…!

その頼りなさに思わず名乗りをあげていた。


「アタシが代わろうか?」


アタシらしからぬ申し出にその場にいたノブナガとシャルが「ええっ」と振り向く。
文句あんの?と睨む前に、キルアがパッと振り向いた。


「えっ、マジで!?」
「嫌なの?」
「まっさか!」


…そんな顔輝かせても手は抜かないよ。まぁ終わったらココアぐらい淹れてやってもいいけど。


「良かった〜。皆が稽古つけてくれんのはスッゲーありがたいんだけど、ちょっとな〜」
「そう」
「マチは無茶しない…っていうか理に適ってるからキツくても耐えられるっつーか」
「…生意気言うんじゃないよ」
「はーい」


ホットミルクを飲み干してキルアが「ごっそさん!」と手を合わせる。
まともな家に育ってはいないけど、躾はしっかりされたようだ。
ゴミ溜めの中で生きてきたアタシに、まともだの躾だの言われたくないだろうけど。


「あのマチが…懐柔されてるぜ」
「実は子供好きだったんだ」
「意外だねぇ★」


とりあえずソファで顔を寄せ合う野次馬三人に蹴りをくれ、ホラ行くよ、とドアに向かえばキルアが追いかけてくる。


「今日こそマチに一本入れる!」
「無理だね。それにアンタはまだまだ基礎修行」
「ちえっ」


両手を頭の後ろで組んで不満げに唇を尖らせる。
その飛び出た唇をつまみたい衝動に駆られたアタシは、確かにアイツ等の言うようにちょっとキルアに甘すぎるかもしれない。










―――己の甘さを自覚したマチに必要以上にしごかれて、修行相手になって欲しくないメンバーの中に新たにマチがランクインしたとかしないとか。







-オワリ-







キルアを厄介な存在と見ていたのはマチでした♪
話し方やら性格やらどうしたマチ!って感じですね^^;

でも旅団客人キルア、書き始めたら思った以上に楽しくて一気に書きあげました♪
愛されコメディとしてまた書けたらいいなと思っています。
楽しいの私だけかもしれませんが…^^;


それから、キルア受けをリクエストして下さった方、愛されになってしまいました。ごめんなさい><
ゴンキルかクラキルを考えたもののすぐに書きあがりませんでした;
もう少し時間を下さい…。

旅団客人キルアもこれはこれで悪くないよ、と思って頂けたら嬉しいです^^




ご来訪ありがとうございます!

2013/12/26 ユキ☆

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