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『雨と鉢くく@』


















「あ、雨だ。」



兵助が委員会がおわり、最後の確認をし焔硝倉から外へでようとすると、

すこしだが、雨がふっていた。



「明日、晴れるかな。」

明日もし晴れたのなら外にいこうとおもっていたのだが・・・。



それに雨はいろいろ不便で苦手なのも事実。



「大降りになる前に戻ろう。」



そう思い、鍵をかけようと外にでた。



「んん?・・・くそ、うまくかからないな・・・。」



鍵もすこし錆付いてきているのか、なかなか上手くかからない。










ガチャン








「ふぅ・・・よし。」



やっと鍵がかけ終わったことには回りはすごく大降りで、ザーザーという音が

強く響いていた。



「うわ、大降りだ!こりゃ部屋に着く前にずぶ濡れに・・・・・・って・・・。」



兵助は自分の姿をみる。

あまりぬれてない。

もう外にいるのだから濡れていないほうがおかしい。



上からすこしだけ雫がおちてきているだけ。



「え?」

ゆっくり上をみてみると・・・・・





「傘・・・?」






慌てて振り返る。






「三郎・・・?」



「・・・・・気づくだろ、普通。」



「・・・・あ、はは・・・ごめん。」



「忍者じゃなかったのか?」



「きっと三郎の気配になれすぎて気づかなかったんだ。」



「おまっ・・・・っ、・・・・・はぁ・・・・。」



「?どした。」



「いやー、なんでも。・・・委員会おわったんだろ?早くかえろ。」



「おう。・・・・・・・そういえば傘一本じゃないか?」



「そりゃ、部屋にいく途中で兵助みつけたんだもん。・・・だから、相合傘しなきゃ。」



「・・・・・・。」



「いやなら私は走る。兵助に傘あげる。」



「いやいやいや!!それだめ!俺が走る!!」



「だめ。兵助がぬれるとか嫌。」



「俺だって三郎が濡れるの嫌だし!!」



「お互いそういうなら相合傘しかないじゃん?」



「・・・・・・・う。」



「はい、どうぞ。」



三郎が傘を傾ける。



「・・・お邪魔します。」



兵助が隣に並ぶと、三郎は嬉しそうに微笑んだ。



「・・・・・っ。」



「・・・・兵助?」



「なんでもない!」



そういうと兵助は顔を三郎から背けた。



三郎からみれば、赤い耳が丸見えなのだけれど。



今どんな表情を兵助はしているんだろうか。



つられて自分の顔も赤いのではないのだろうか。



「・・・・・・歩くから。」



「・・・・・・・うん。」



「・・・三郎、雨、好き?」



「好き。」



「・・・・俺もこういう雨の日はすき、かな。」



「・・・・深読みしても?」



「・・・・三郎の自由かな。」



「じゃ、しとく。」



「・・・・うん。」



そしてお互いそれからそのまま部屋につくまで顔をあわせることはなかった。












雨の日は苦手だけど・・・・・

こういう雨の日は、嫌いじゃない。







こんなことがあるのなら、雨も好きになれる気がする。















「雷蔵、勘右衛門!みてみろよ、三郎のだらしない顔。」



「あはは、兵助も顔真っ赤だ。」



「かぁわいい2人だねぇー。」




































-おわり- 



こめんと

拍手・鉢くく。鉢→←くく。

「雨と鉢くく@」

しっとりしとしと。

甘・・・い?

最後はもちろんからかわれるでしょうね、三人に。
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