☆長
□○鉢屋くんの恋G
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位置について・・・・・よーい・・・・
どん!
恋のピストルが鳴り響く!
『 鉢屋くんの恋8 』
グラウンドに(大学生省く)全校生徒が集まる。
頭には赤と白のハチマキを巻いた生徒がいる。
多くの生徒がいるわりに色は紅白の二色だけ。
赤組団長を務めるのは、七松小平太。
その副団長に食満留三郎。
白組の団長は潮江文次郎。
副団長は立花仙蔵だ。
「おーい、三郎ー!」
竹谷と雷蔵が三郎に駈け寄ってきた。
頭には赤のハチマキ。
「はじまったな。」
「いよいよ、体育祭だね。」
「潮江先輩も七松先輩もうるさいぐらいに燃えてるな。」
「ぎんぎんにいけいけどんどーんだね。」
「ま、それも盛り上がるからいいんじゃない?」
「だな。」
話をしていると、急にまわりが騒がしくなった。
「あ、仮装リレーはじまるみたいだよ。」
「そういや兵助がでるっていってたな!」
「それをはやく言えよ!」
「あ、三郎!」
「いっちゃったなー。」
「あはは、僕らもはやくいこっか。」
「おう。」
三郎は人をおしのけ、いい場所を確保していた。
その手には密かに携帯が・・・。
後ろから竹谷と雷蔵もやってくる。
「兵助は・・・・あ、いた!」
「・・・・・・。」
「・・・三郎、顔が気持ち悪い。」
「もうなんとでも言ってくれ!俺は今ときめいてしかたないんだ!」
三郎の目は兵助から離れない。
「白い!兵助の足白い!!」
「「・・・・・。」」
「かーっ!やっぱかわいいわぁー・・・。」
「ほーんと兵助にぞっこんなんだから。」
「絶対こんな姿兵助の前じゃしないくせにな。」
「格好つけたいんでしょ。」
「あ、兵助の番だ。」
三人は食いつく様にみつめる。
ぱんっ!
兵助たちが走り出す。
兵助は二位だ。
兵助の前を同じく白組の伊作が走っている。
伊作が仮装スペースに入る。
続いて兵助も。
「え、これどうやってきるの?え?」
「なんだこれ・・・!!」
兵助のあとに入ってきたほかの選手も思い思いの声をあげる。
一番最初に仮装スペースからでてきたのはやはり伊作。
まわりからいろいろな声が上がる。
「善法寺先輩きれーい!」
「あはははは!!伊作不運〜!」
「きゃーvv」
「・・・・・嬉しいような悲しいような・・・。」
赤いチャイナドレスを身にまとい、高いヒールをはきながら一生懸命に走る。
だが、履きなれないヒールにやはりこける。
「足が・・・・いたい・・・・!!」
そのこけたあと立ち上がろうとする伊作の色気に惑わされた生徒もでたという。
「あれを兵助がきてたなら・・・!!」
「三郎、想像で鼻血だすのやめてよね。」
きゃーーー!!
わーー!
「あ、兵助だ!」
竹谷の声に三郎はいち早く反応した。
「なっ・・・・!!!」
兵助がでてきた。
大きな歓声があがる。
「・・・・は、はずかし・・・っ。」
兵助はなんと婦人警官の格好だ。
しかもミニスカ(笑)
「お・・・・。」
「三郎?」
「俺を逮捕してぇええ!!」
「・・・・・。」
「その手の手錠でこの手に愛の手錠をぉおお!!!」
「もう黙れ、三郎・・・・。」
「俺のミニスカポリス・・・・っ!!!」
「・・・・・・・。」
「そのピストルで俺のハートを打ち抜いて・・・あ、もうとっくにやられてたな〜v」
「・・・・雷蔵、頼んだ。」
「よし、きた。」
雷蔵は気持ち悪い三郎の前にたつ。
「ちょ、雷蔵、それじゃ見えないって!兵助がまだ・・・・」
バチコーォォオン!!!
「ぐぁああああっ!!!!」
三郎が額をおさえて転がりまわる。
「はぁー、すっきりした。」
「お、兵助、善法寺先輩抜いて一位だぞ。」
「わ、すごいなー。」
「先輩がこけすぎなんだけどな。」
「兵助かわいいねー。」
「俺的には、あの後ろのやつがきてるメイドもきてほしかったな。」
「うんうん、似合いそうだね。」
三郎はいまだうずくまっていた。
「お・・・俺の・・・・・・・ミニスカ・・・・っ。」
兵助は自分の競技が終わってほっとしていた。
お茶を手にもって自分の陣地で競技の観戦をする。
「あ、障害物リレーだ!」
3人ともこのリレーにでるのは知っていた。
こういうのすきそうだし。
「はっちゃんはいっつも障害物でてたなー。」
今までの思い出を振り返りながら竹谷をみる。
「いっつも1位だったなー。」
とかいっている間に竹谷はすでに1位だった。
「早っ。」
しばらくして雷蔵の番。
雷蔵も軽々障害物をクリアしていく。
まわりからも多少の黄色い声があがる。
あれでも雷蔵はもてるのだ。
しかし、竹谷がいるのもしっているので告白するものは少ない。
なにげに有名カップルだったりする。
優しいもんな、雷蔵は。
「あ・・・。」
黄色い声がすこし大きくなったように思える。
「三郎・・・。」
最近気になっている人。
一緒にいると嬉しくて、楽しくて。
・・・・三郎も人気者だよな。
雷蔵よりも気さくで冗談もうまい。
意識するまでしらなかった。
三郎が人気の理由。
今ならわかる。
・・・・三郎は、・・・・かっこいい人なんだ。
三郎が走る姿を目で追う。
「・・・・・・・。」
どきどきする。
でも、もやもやする。
「・・・・・はぁ。」
黄色い声にイライラする。
三郎が自分をみつけて、雷蔵たちと手を振ってくれている。
目があっただけでイライラがなくなっていくなんて・・・。
こんな些細なことがこんなにも嬉しいだなんて・・・。
いよいよ自覚しなくてはいけない。
「・・・・俺・・・・多分・・・・。」
三郎が・・・・・・・
好きだ。
― 続 ―
― コメント ―
まさかの続編。短くてすいません。三郎がすいません。
いや、長くなりそうなのでここで・・・。
いよいよ、・・・といいたいけど、告白までの道のりを考えないと。
次回は体育祭後編!後夜祭とかね!まだまだ競技するよー。
生足―!(あほ