詩歌

□はぴはぴばーすでぃ up!
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「友雅殿?」
「今日はね、私にとって一番大切な日なのだよ」
「そうなのですか?」

じっと、見つめられ
軽くつながれた指先は
とても暖かくて


嬉しそうな彼の顔を見ているだけで
胸の奥が甘く、とける


「…そうだよ、今日は、君が産まれてきてくれた…その日だろう?」



甘く甘く
とけた表情



「…忘れていました」
「全く、君らしい」


そっと
引き寄せられた胸
体を心を全て預ければ
もう、何もいらないと
そう思う


「…産まれてきてくれて、ありがとう…鷹通」
「ありがとうございます」


背中に腕を回し
愛しいその人を抱きしめる

「それでね、鷹通」
「はい」
「何か、君に贈り物がしたくてね…考え始めたら何がいいのかわからなくなってしまって」

苦笑いでつぶやかれる言葉を
そっと、唇で遮った

「…っ、鷹通?」
「一つ、頂けるなら」
「…なにがいい?」
「あなたを、くださいますか?」





この先も
あなたと過ごせる
未来を下さい





「こんなものでいいの?」
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