Mischievous of fate
□The ninth story
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「キシュちゃんメラミ!」
「言われなくてもやってるわよ!」
ちっちゃいおじちゃんがいた洞窟を抜けてバハラタに向かってる途中、森で大勢の魔物に囲まれた。
みんなそれぞれ自分の特性をもってして戦っていた。
私も剣を抜いてるけど・・・
「ローナはきちゃダメ!危ないでしょ!」
「大丈夫だからここはディアのお兄様に任せとけって!」
「あぁもう邪魔ぁ!危ないんだからあっち行っててよぉ!」
あっち行っててって・・・邪魔って・・・ちょっと酷いよ。
「貴様は本当に勇者か?」
魔物を倒し終わって歩き始めたとき、カルアが聞いてきた。
「ローナは正真正銘の英雄オルテガの実の娘で勇者ですよ?」
「では先ほどの戦いぶりはなんだ?まるで戦う姿勢がない!殆ど戦いに参加していない!桃髪・・・と言うか紫かはよく分からないが、あやつなど邪険に扱っていたではないか!」
「桃・・・それって私のことぉ?私ルーラインって言うんですけどぉ」
「赤髪は危ない危ないと言って魔物に近寄らせもしない!」
「キシュよ。本当に危ないんだから仕方ないじゃない」
「タダでさえそのような幼稚な容姿をしているのだぞ?世間がその弱さまで見てしまったらその存在に不信を抱くぞ」
「じゃああんたはローナのこのかわいいかわいい顔に傷がついても良いわけ!?体中傷だらけになって跡が残ってもいいの!?」
「む。そうとはいっとらんだろう」
すごい。キシュとカルアの間に火花が散ってる。
「ま、ちょっとづつ強くなっていけばいいさ。なんなら俺が手取り足取り教えてあげるからさv」
「あんたはイヤラシイのよ!!」
「よくまぁそんな素早くツッコミが出来るわよねぇ」
「誰のせいだと思ってるのよ!!」
「まぁキシュ、落ち着いてください。もう1人の体ではないのですから」
「・・・え?・・・え!?デキちゃったのぉ!?」
「ち、違っ!!あなたは紛らわしい言葉を使わないで!」
「・・・どーでもいいけど」
「何!?」
「村が見えてきた・・・」