Mischievous of fate
□The fourth story
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「信じられない・・・」
キシュが言う意味がわかる。私も同じ気持ちだから。
「なんでみんな眠ってるの?」
「さぁ?原因がわからないんだってさ〜。って言うかさ、この状態で女の子に手出したら寝込み襲うことになると思う?」
「バッカじゃないの!?変体!!」
「ひど!変体はないんじゃないの〜?」
「ローナ!!さっさと行くわよ!!」
「う、うん」
「どこ行くんですか?キシュ」
「どこって・・・」
「あれ?ファイは?」
あれ?いつの間にいなくなったんだろ?
「仕事じゃないですか?」
「仕事?」
「ファイは盗賊ですから」
「うん?知ってるよ?」
「だからね、盗賊の仕事をしてるのよ」
「盗賊の仕事・・・あっ盗み?」
「う〜ん・・・そんな抜けてるとこもかわいいねぇ。よし!ローナ、今すぐ宿屋行こう!」
「よし!じゃないわよ!!ローナに近づかないで!!」
「ん?キシュちゃんヤキモチ?」
「な!!なんでそう言う解釈するのよ!!」
「その辺にしときましょう。ディア、あんまりキシュをからかわないでくださいね。キシュが魔法を放って村が滅んでしまったらいけませんから」
「わ、私はそこまでしないわ!」
「ねぇファイ探さないの?」
「探さなくてもその内戻ってくるでしょう」
「うー・・・私探してくる!」
「あっれー?ローナってそうなんだ?」
「はい。そうですよ」
「なんであんたが答えるのよ」
みんながなに言ってるのかわからなかったけど、とりあえずファイを探すことにした。
「ファイ〜?」
いないなぁ・・・
この村本当におかしい。みんな地面に普通に寝っころがっていびきかいて寝てる。なんか・・・恐いな・・・
「お嬢さん!!」
「きゃぁぁぁぁぁ!!」
な?なに?なにぃー!?みっみんな寝てるのにー!?後ろから声ー!?も、もしかして・・・
「おばけー!!!」
「・・・じゃないから」
あれ・・・?ファイの声?
「・・・なんですぐ泣くんだよ」
顔を上げるとファイがため息を吐きながら言った。良かった・・・ファイがいる・・・。私は無意識にファイに抱きついた。
「こ、恐かったー・・・」
ファイは何も言わず私の頭をポンポンってしてくれた。優しいなぁ・・・なんか・・・暖かいし・・・。
「わお!ローナちゃんったら大胆♪」
ディアの声でハッとした。