Mischievous of fate

□The fourth story
1ページ/7ページ

「信じられない・・・」

キシュが言う意味がわかる。私も同じ気持ちだから。

「なんでみんな眠ってるの?」

「さぁ?原因がわからないんだってさ〜。って言うかさ、この状態で女の子に手出したら寝込み襲うことになると思う?」

「バッカじゃないの!?変体!!」

「ひど!変体はないんじゃないの〜?」

「ローナ!!さっさと行くわよ!!」

「う、うん」

「どこ行くんですか?キシュ」

「どこって・・・」

「あれ?ファイは?」

あれ?いつの間にいなくなったんだろ?

「仕事じゃないですか?」

「仕事?」

「ファイは盗賊ですから」

「うん?知ってるよ?」

「だからね、盗賊の仕事をしてるのよ」

「盗賊の仕事・・・あっ盗み?」

「う〜ん・・・そんな抜けてるとこもかわいいねぇ。よし!ローナ、今すぐ宿屋行こう!」

「よし!じゃないわよ!!ローナに近づかないで!!」

「ん?キシュちゃんヤキモチ?」

「な!!なんでそう言う解釈するのよ!!」

「その辺にしときましょう。ディア、あんまりキシュをからかわないでくださいね。キシュが魔法を放って村が滅んでしまったらいけませんから」

「わ、私はそこまでしないわ!」

「ねぇファイ探さないの?」

「探さなくてもその内戻ってくるでしょう」

「うー・・・私探してくる!」

「あっれー?ローナってそうなんだ?」

「はい。そうですよ」

「なんであんたが答えるのよ」

みんながなに言ってるのかわからなかったけど、とりあえずファイを探すことにした。

「ファイ〜?」

いないなぁ・・・
この村本当におかしい。みんな地面に普通に寝っころがっていびきかいて寝てる。なんか・・・恐いな・・・

「お嬢さん!!」

「きゃぁぁぁぁぁ!!」

な?なに?なにぃー!?みっみんな寝てるのにー!?後ろから声ー!?も、もしかして・・・

「おばけー!!!」

「・・・じゃないから」

あれ・・・?ファイの声?

「・・・なんですぐ泣くんだよ」

顔を上げるとファイがため息を吐きながら言った。良かった・・・ファイがいる・・・。私は無意識にファイに抱きついた。

「こ、恐かったー・・・」

ファイは何も言わず私の頭をポンポンってしてくれた。優しいなぁ・・・なんか・・・暖かいし・・・。

「わお!ローナちゃんったら大胆♪」

ディアの声でハッとした。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ