Mischievous of fate

□The third story
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「おぉ!よくきた勇者よ!」

勇者っていうのは世界を救うのが仕事なのだから、一国一国挨拶に回ったほうがいいってアリアハン王に言われた。
でも私お城の中って苦手なんだよなぁ・・・

「うむ・・・勇者とは女じゃったのか・・・」

「あなた、女だからと言って甘く見てはなりませんわ。なんて言ったって勇者様ですもの」

「しかしワシはそもそも魔王の存在すらあまり信じておらん」

「え?」

なに言ってるの?

「そうじゃこうしよう!実はつい先日我が城の家宝の金の冠がカンダタと言う者に盗まれたのじゃ、それを取り返してきたならそなたを勇者と認めよう」

・・・なにがなんだって?




「結局私はどうすればいいの?」

「どうもしなくていいのよ!!ホントは!!」

キシュはお城を出てからず〜っと怒ってる。

「なにあの国王!!あんたたちが勝手に盗まれただけじゃない!!なのにローナをいいように使って!!別にあんたにローナが勇者って認めてもらわなくてもいいわよ!!ね!!」

「う、うん?」

「・・・うるさい」

「落ち着いてくださいキシュ。いいですか?ローナ」

「何?」

「国王は盗まれた金の冠を取り返したらあなたを勇者と認めると言ったんです」

「そうなの?じゃあ取り返しに行こうよ」

「だから!!行かなくていいの!!」

「え?なんで?だって王様はなくて困ってるんでしょ?」

「あんなの困らせておけば━━━!!」

レンが後ろから手でキシュの口をふさいだ。

「キシュ、ローナは勇者です。そして私達は勇者のお供です。ですから勇者の言うことは絶対ですよ?」

「ふぁ、離して!!」

キシュはレンの手を払いのけた。

「わかったわよ!取り返しに行けばいいんでしょ!」
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