Mischievous of fate
□The third story
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「おっきー・・・」
私はアリアハンから出たことがなかった。レーべにすら行ったこともなかったのに、アリアハン大陸を出てすぐこんなに大きな国を見たら・・・転んじゃうよ。
「お城ばっかり見て足元見ないからよ!ほら血出ちゃった!」
「ごめんなさい・・・」
「いい?私の手を絶対に離しちゃダメよ!」
「キシュ達はここに来たことあるの?」
「ロマリアに?あるわよ」
「私はないです」
「えと・・・ファイは?」
「ない・・・」
「じゃああんた達どうやってアリアハンに来たのよ・・・アリアハン大陸に通じてる旅の扉はロマリアの所しかないのよ?」
「密入国です」
レンはきっぱり言った。
「・・・僧侶がそんなことしていいわけ?」
「神のお導きです」
「でもアリアハンは鎖国してるよ?船が来るの見たことないよ?」
「レーべ側に不定期で密入国した船を停めます。なのでアリアハン側では見れません」
「ふーん・・・ねぇレンってどこから来たの?」
「私ですか?私はランシールと言うところから来ました。ファイはポルトガですよ」
レンはにっこりして言った。
「なんであんたが知ってるんだ・・・」
「ポルトガからの定期便に君が乗ってましたから。それからアリアハンの密入国船に乗ったのでしょう?」
「・・・」
な、なんだろう・・・雰囲気が・・・
「ちょっとあんた達にらみ合ってないで!さっさとお城に行くんでしょ!」