QUARTET〜不協和音な僕らの旅〜

□第10楽章
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・・・状況を確認したいと思う。

俺たちはネクロゴンドに居る魔王を倒したい。ネクロゴンドに行くには世界に散らばってるオーブをレイアムランドの祭壇に捧げ、不死鳥ラーミアを甦らせなきゃならない。
で、俺たちは人数が多いのを利用して、4つに分けて、オーブを探すことになった。世界地図を上下左右に4等分にして、サマンオサ、アリアハン、ジパング地方をシーアとリュイが、新大陸、グリンラッド地方をエルザ、カイ、テラの3人が受け持って、レニーとフィナはポルトガ、ロマリア、エジンベア地方を、そして・・・

「とりあえずダーマから順に回って行くから」

俺とエリがダーマ、バハラタ、アッサラーム、イシス、ネクロゴンド、ランシール地方を担当した。
2人でこんなにたくさん受け持った。


“2人で”


この言葉はヤバイ。今まで2人っきりって状況は・・・あったけど、邪魔を気にしなくてもいい状況ってのは・・・初めてだ。

『今がチャンスだよヴェス君!エリに好きっていいなよ!』

そ、そうだよな。こんな大チャンスねぇよな・・・。

『そぉよ!エリにあんなことやこんなこと出来んのは今だけよぉv』

あんなことやこんなこと・・・

『ダメだよ!そんなことしたらエリに嫌われちゃうよ!』

うあぁぁぁ・・・俺の中の天使と悪魔が・・・って言うかフィナとエルザがぁぁぁぁ!!

『まぁ銀髪くんが告白してもOKが出る確立は極めて低いからね!あんなことやこんなことを出来るのは一生ないかもね!』

た、確かに・・・

『わ、私はシーアにならあんなことやこんなことされてもいいぞっ・・・!』

『あぁリュイ!君の愛は僕の心に彗星の如く到来し、僕のハートにクレーターを作るよ!』

どう言う意味だそれ。

『それよりシーア、あんなことやこんなこととはなんだ?』

もういい、お前らは黙ってろ。

『そもそもヴェスにあんなことやこんなことする勇気があるか〜?』

『変なとこ気弱ですもんね』

・・・この兄妹は。

『俺はそんなことよりも・・・』

レ、レニー!そうだ!1番まともなレニーなら正しい答えを出してくれるはず!!

『そもそもヴェス、するなって言ったところで我慢できるの?』

「やべぇ・・・」

「何よ」

「レニーがエルザ側に回った」

「は?」

「ちょっと待て、それじゃフィナ側にはカイとテラしかいねぇじゃねぇか・・・」

「・・・あんたなに考えてるの?」

「・・・っエリ!!」

頭を抱えてしゃがんでいた俺は、立つと同時にエリの肩を掴んだ。

「な、なに?」

驚いた顔をしたエリはびっくりした目で俺を見て・・・その・・・その顔がこれがまた・・・か、かわいい。

「い、いや・・・なんでもねぇよ・・・」

エリの肩から手を放してすぐに後ろを向いた。多分・・・今俺は情けない顔してる・・・。
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