QUARTET〜不協和音な僕らの旅〜
□序曲
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「あ・・・あいつら・・・」
子分が指さした場所には、俺と同い年ぐらいの子供が2人と、俺よりちょい年上っぽい男が1人いた。
深い紺色の短い髪をしていた年上っぽい男が少し呆れているような口調で話はじめた。
「わざわざレーべまで来なくても・・・てかなんでフィナまでいるの?」
「エリちゃんの応援なの」
水色の長い髪をおさげしている同い年ぐらいの女の子がにっこりして言った。
「レニ〜ちゃんと見てよ〜」
男や女の子でもない声がしたので俺は声の主の方へ目をやった。・・・なんだこいつ。
俺と同い年ぐらいのようだが、男か女か見分けがつかない。男の割には小さい気がするし声の甲高い気もするけど・・・。いや、剣を持ってるから男だよな。・・・そう考えた俺がバカだったんだよ。認めるよ。でもこう考えなきゃ今の俺はいなかったかもな。
声の主は黒い短い髪をしていた。小さい木刀を持っていたので、俺は直感でゴンをやったのはこいつだと思った。
「おい!!」
俺は勢いよく飛び出して黒髪のやつに向かって怒鳴った。
黒髪はびっくりした目では俺を見た。