Mischievous of fate
□The sixth story
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馬車はすごく大きいのに乗った。ディアはいいでしょって言ったけどこれはちょっと大きすぎだと思った。
「まぁ大きい分には困らないでしょ」
キシュはそう言って、荷物を入れた。出発するときに誰が手綱を引くのかな?って思ったらレンが引くみたい。隣にはキシュが座った。私はファイの隣に座ったけど、みんなにニヤニヤされた。な、なにがおかしいんだろう・・・。
「魔法のカギってどこにあるの?」
地図を見てるファイに私は聞いてみた。レンとキシュは何か話してるし、ディアはウトウトしててルーは袋の中を整理してるみたいだった。
「・・・そんなことも知らないで欲しいって言ったのか?」
「うん。あとイシスってどこ?」
「・・・イシスはここ」
ファイは地図を指さした。
「・・・女王が治める砂漠の国だ。魔法のカギってのはイシスの秘宝らしい」
「へぇ・・・」
「・・・ホントに何も知らないんだな」
「うん」
「・・・」
ファイは何かを考えてるみたいで手を口元に当てて前を見た。この仕草・・・かっこいいなぁ・・・
「・・・ん?」
「え?」
「いや・・・ずっと見てたから」
「え!?ななな、なんでもないよ!?」
ファイの銀色に目は吸い込まれそうで恐い・・・い、いや恐くないけどむしろ吸い込まれたいって言うか・・・あぁ!何言ってるの私!はぁ・・・心臓が・・・
「・・・熱いか?」
「う?」
「頬がやけに赤いけど・・・」
た、確かに熱いけど外の気温とかもあるし・・・そんなこと思ってたらファイの手がわ、私のほっぺに・・・ささささ触って・・・えぇ!?
「・・・大丈夫か?」
「な、ふぁ・・・ふぇ・・・あ、う・・・」
だ、ダメ・・・も・・・心臓が・・・
「どぉでもいいけどそこでいちゃいちゃすんのやめてくんなぁい?目障りだしぃ余計熱くなるんですけどぉ」
「邪魔しちゃ悪いよ〜。あっ俺とルーがいちゃいちゃすれば別に目障りでもなんでもなくなるんじゃない〜?」
「あれぇ?あんた熟女趣味じゃなかったのぉ?」
「俺は女性ならなんでもOKさ!俺の美貌は世界中の女性を喜ばせるためにあるからね〜」
「えぇー?私はあんたよりファイの方がかっこいいと思うぅ」
「わ、私も!」
「・・・」
「そ〜かな〜?俺の方がいい男だと思うけどな〜」
「・・・そろそろ叱ったほうがいいかしら?お父さん?」
「メラは熱いのでヒャドにしといてくださいねお母さん」