Love song
□Waltz
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長い間、ずっとMと話しあった。
今まで分かりあえなかった時間を埋めるみたいに、本当につまらないことからとても大切なこと、すべてをお互いに話した。
それで相手のことを完全に理解したわけじゃない。
どこまでいっても俺達は平行世界に生きた「俺」達のうちの2人であることは変わらず、0(ゼロ)を気が遠くなるほど並べたわずかな確率で偶然にこの場所へ神として出会ったに過ぎない。
だが、だからこそ、成しえたことも成しえることもあるはずだ。
それが俺達の出した結論だった。
消してきたたくさんの命に、星に、世界にけじめをつけなきゃならない。
砂時計を延々とひっくり返すだけの行為もおしまいだ。
ハテナはずっとそばで俺達の話を聞いていたがあいつはあいつなりにわかってくれたらしい。
わざわざ確認しなくたって分かるんだ。あいつは俺達の友達なんだから。
…さすがにハテナの存在を「俺達のいらないものを捨て続けた混沌から生まれた世界の中にいたモノ」なんて種明かしをした時には泣かれてMと一緒に謝り続けるしかなかったけれど。