real
□LOVE
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おはよう、ユーリ。
具合と気分は大丈夫?
すっきりしてるはずだけど、どうかな。
ああ、それより先に大事なことを言わなきゃ。
あんな酷い夢を見せてごめん。本当に、ごめん。
どんなに謝っても許されないことを、また繰り返してごめん。
…なぜこうなったかを話そう。
理由は二つある。
一つ目は、…あの時少し話したね。俺が世界に関わる期間の終わりが来ていたことだ。
改めて説明すると…、世界が廻る仕組みを造ったら、神は何も干渉しないのが本来のありかたなんだ。
ただ、見ているだけ。静観のみに徹するべきなんだ。
だけど俺はそれをしなかった。遠いあの日、大切な人を失い、行く末を見守ると決めてから君と出会って。
気付けば、償うには取り返しがつかないほどに世界を箱庭に詰めて自己満足に浸ってた。
そんなことしなくても、俺の手を離れて世界は独り立ちしていると分かったのは最近のこと。
簡単に言うと俺は関わりすぎてたんだ。
子供は親の飾りじゃないと気付いた、そう言った方がいいだろうか。
タイムリミットはとうにすぎていたのに付き合わせていたのは俺の方だ。
世界や君が悪いんじゃない。