LonG

□存在
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昔々、神は一つの世界を創り、その中に生命の宿る星がいくつか生まれた。
数ある生命の中で、「ヒト」と呼ばれた生き物は、
神を崇め奉り、大切にしていた。

――何万年か過ぎた頃。

神はある「ヒト」の娘を愛し、結ばれた。
多くの「ヒト」は二人を引き裂こうとしたが無駄だった。


“神は元より、信じる対象として祭られていたもの。
規律や戒めを求めるは過ち。
慈愛も存在しない自分には、彼女の存在がどうしても必要だ。
愛される事を知らなければ、お前たち「ヒト」を愛せない”

そう言い残して、神は世界から姿を消した。
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