CuT-2
□フェードアウト
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息が苦しい。何度も口から酸素を吸い込んでも楽になれない。
つらい呼吸のままでは混乱した頭を冷静にできなくて、思わず肩を抱いた。
「なんで…こんなことに…」
気心の知れた奴とちょっとした話のネタに、冗談のつもりで言ってはいけないことを言ってしまった。
俺の生き血を飲んだら不老不死になれること。
そいつが誰かに漏らしたか、偶然そこに居合わせた誰かからヤバい連中に漏れたのか。
いずれにせよ、昨日まで一緒に笑ってた連中に目の色を変えられ刃物を向けられるなんて冗談じゃない。
悪夢だとしても笑えない。