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□キラキラ
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物憂げな気候の昼下がり。
温度とは違う、まだまだ厳しい日差しを避けるように愛しのユーリは昼寝中。
起こさないように、そーっと近付いた。
「よく寝てるー。無防備だなぁ、危ないな。
襲われたらどうするんだ。特に俺とかに!」
自分でもなんだか矛盾いっぱいだと思う台詞をこぼしながら
綺麗な顔をじっくり観察。
ユーリって本当に綺麗だよなぁ…。
初めて見た時、こんなに綺麗な生き物が世界にいたんだ、って思ったもんな。
それは外見だけじゃなくて、中身もだけど。
なんてのろけてたらユーリの目がゆっくり開いた。
起きぬけはいつもボーッとしてるから、体の左側を下にした形で転がるユーリは背後で肘ついてる俺に気づかない。
可愛いなぁ、なんて思ってたら再び瞼が降りようとする。
慌てて肩を軽く掴んだ。
華奢で小さいそれが、一瞬びくりと震える。
……思わず美味しくいただきたくなったけど、グッと我慢。
今日はそんな目的の為に来た訳じゃない。
「おはよ、ユーリ。気分はどう?」
内緒話みたいに囁くと、ユーリはくすぐったそうに身をよじって笑う。
ああよかった、今度こそ目を開いた。