眠り姫は籠の中

□LiE
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…うん。そうだそうしよう。MZDを殺したら、気持ちよく朝を迎えられる。目が覚めて、ぼんやりしてたらアッシュが朝食ができたって伝えにきてくれてぼくは食卓に行く、そしたらユーリもいるんだ。珍しい早起きを自慢するみたいに尊大にふるまうユーリをもちろんからかう。きっと、その時ぼくの大好きなどこか困ったような笑顔を見せてくれるんだ!

そしたらぼくは心の中で、MZDは殺したからもう安心だよって言うんだ。
それでいつもどおりの素敵な一日が始まる、そうに決まっている!!


「スマイル。そろそろ行くっス」
「うん。ああ、早くMZDを見つけなきゃ」

皆に先を越されないようにしないと。予知夢をみているこのぼく自身がMZDの息の根を止めなきゃ意味はない。
そうだなぁ…、もし他の参加者をみつけたらそいつは殺しておかなきゃ。主人公がラスボスを仕留めるのは大前提なんだし。

「ねぇアッシュ、君の鼻でMZDとそれから他のやつらの匂いを追えるかい?」
「え」

何故かアッシュが身を震わせた。その様子が気に喰わなくて鋭く睨む。
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