眠り姫は籠の中
□DeatH
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何かおかしい。
…宙に浮くMZDは自分の知っている彼ではない気がした。
なにより、浮かべている笑みが空虚に満ちている。
…マサカ、マサカマサカマサカ、ソンナ…!!
すがるようにMZDを見て、やはり信じられずスマイルを見る。
だがしかしスマイルもMZDを見つめたまま微動だにしない。
おそらく、考えている事は同じ。ならば。
「神様、あのっ」
『質問は後でなー。えーと、とりあえず今回のパーティーの説明から』
パチンとMZDの指が鳴らされて、同時にその場の光源が一斉に彼の元へ集う。
――その瞬間、彼の近い位置にいた何名かと、そして自分とスマイルから息を飲む音が響く。
MZDの後ろに、力なく崩れたユーリの姿があった。