CuT

□暗夜行路
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笑いを含んだ声で言って、少し神は黙った。
先ほどの話をまだするつもりらしい。

「えーと…どこまで話したっけ。あ、俗世に入るとこまでだったな……
でね、子供が七つになったら神様に"今まで守ってくれてありがとうございました、これからこの子は人の世界で生きていきます"って報告ついでにお参りするんだよ」

饒舌に話して、神は一息いれた。

「でもさ、時として神様は子供をさらうんだよ。
そりゃそうだ、だって六年も一緒にいて気に入る事もあるだろうし、
神にだって感情はあるから、いきなり奪われるんじゃ牙を剥きたくなるのも無理はない」




私は黙ったまま耳をかたむけて、神の言わんとする事をなんとなく予測した。

「それで?お前は私をさらうつもりか」
「ユーリが望むならいつでも」

低い声音で神がさらりと言ってのける。


…分かっている、この会話は言葉遊びにすぎない。

今この道を突き進む事を始めたきっかけは私にあるのだから。
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