CuT-2
□たとえばもしも
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たとえばもしも。
六が俺の中に「神」を見いださなければ、こんなことにはなっていなかった。
六が気にするからといって俺が神をやめるわけにはいかない。六のいる世界は俺が六ごと守らなきゃいけなかったからだ。
だからこそ意識なんてしてほしくなくて、俺が「MZD」であるという認識だけを持っていてほしかった。
ただの男としてしか六には接していなかったはずなんだ。守ることなんて神じゃなくったってできるんだから。
六の勝手な考えがいけないんだ。あまりに理不尽じゃないか、俺は六が「俺」を愛してくれたと思ってたのに。
色んな顔を持っていたって、そのうちの一つにこだわることなんてしないって思ってたのに。
六だけはそれをしないって信じてたのに。
そう、俺は悪くない。
六が全部悪いんだ!!!!!