眠り姫は籠の中

□EasY
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…ああいや、ちょっと計画はズレた。

暴発するように仕掛けておいた銃は、本当ならあのリュータとかいうガキが持つ予定だった。
ハヤト(だったっけ?なんせ始末する標的を覚えるのは大変なんだ)が持っていた銃を取り上げ、ハヤトの代わりに誰かを撃とうとして暴発、のち死亡。
復讐に燃えるあまり狂ったハヤトは常識じゃ考えられないような方法で何人か殺す……って算段だったんだけど。

まあいい。

こうして六はあっさり死んでくれたし(というか殺した、と言っていいのか?日本の切腹って文化だけは理解しがたい。地元だけど)、あとは………。

「あとは、あんただけだな」

無言の影を見やって、さてどうしたものかと考える。
未知の存在なだけに、アンネース辺りが消してくれたらありがたかったんだが。
そういえば逃走劇の途中、彼女が白い魔女を殺した後に一緒にいるのを見かけた…気がするが。
彼女すらこいつに何も出来なかったのか。ある意味納得はできるが…厄介だ。


六の遺した血の海の上で頭をフル回転させ、とりあえず会話をつなげながら、目の前の影を消す方法の模索を試みることにした。
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