BlacK-2

□しりとり
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時計の音が静かに響く部屋の中、大好きな人と向かい合ってるってのは本当に幸せっていうか贅沢だ。

ランチもおやつもすませて、ちょっとノンビリした時間を持て余した午後。
思いつきで始めたしりとりに、ユーリの番でストップしたそれの続きを待って…もう何分たったかなあ。

「エム、他の言葉にしてくれないか」
「…え、また?」

しりとりの続きを待ちながらユーリの顔を眺めるのに集中していた俺の返事がワンテンポ遅れて、それがどうもユーリには悪いように伝わったらしい。
ちょっと眉を寄せたあとに腰をあげようとするもんだから、慌てて引きとめた。

「ちょ、待ってよ!馬鹿にしてなんかないって」
「……もういい。飽きた」
「そんなこと言わないで、ユーリの番が終わればもうやめるから!」
「だがもう単語が思いつかないぞ」
「だからー、単語じゃなくてもいいんだよ」
「それがわからないから止めると言っている」

べつに俺はそんなに難しい一文字を最後尾につけてはいない。ここに至るまでずっとそればかりを回したけど、けっこう語彙はあると思う。
途中でユーリが俺に連続で回してきた「る」よりずっと易しいはずなんだ(ちなみに「ルンルンする」とかで乗り切ったけど☆←)。
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