短編小説
□*楽しい休日の過ごし方*
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●お互いの印象は?
ホント色が真っ白でさー、柔らかくて触ると手触りがいいんだ。
抱き上げると見た目以上にからだが軽くてビックリすることがあるよ。
結構君は首筋とか撫でられるの好きだよね?
……ああ、ゴメン。
もう言わないから、引っかかないでよ。
ああイテテ……。
●何となく気が合いそうな所は?
実はね、本当はああ見えても、ものすごく甘えてくるんだ。
一見したらキツそうな性格っぽいでしょ?
いや、実際に性格はキツイよ。
ものすごく気まぐれで、気分屋で、機嫌の悪いときは指一本も触れさしてくれないよ。
無理に抱きしめようとしたら、肩を怒らせて、ものすごく暴れて腕からすり抜けて、さっさと部屋を出て行くことなんか珍しくもなんともないよ。
でもさー、時々信じられないくらいに甘えてくるときがあるんだ。
ものすごく体を摺り寄せてくるし、撫でると気持ちよさそうな声まで出して、喉まで鳴らすんだよ。
寝るときは絶対に隣で寝てくれるし、僕がベッドに入るまでじっと待っててくれるよ。
うん、寝相は悪くて蹴られたりするけど、別にいいんだ。
抱きしめると幸せになるから……。
●相手とは恋人としてやっていけそうですか?
大丈夫だと思うけど、うーん、どうかなぁ。
僕はずっと大好きなままだと思うけど、君はここより居心地のいい場所を見つけたら、あっさりとそっちのほうへ行きそうだよね。
でも大切にしすぎるとうっとうしそうにするし、サジ加減が難しいよ。
君はどうして欲しいの?
ああ今は僕の膝の上がいいの?
背中も撫でようか?
●自分の理想を100点とすると何点?
見たら分かるでしょ、100点満点だよ。
この手足が優美なのも、大きな瞳も、プライドが高そうな表情も、気まぐれなのもみんな理想どおりさ。
これ以上の相手なんかいないよ。
世界中で一番、君がかわいい!
本当だよ!
もう抱き上げて、グルグル回ってもいい?
えっ、いいの?
じゃあ、僕につかまって。落としたら大変だから、離れないでね。
●貴方の部屋は最速何分で、相手を呼べるレベル迄片付けられますか?
というか、いっしょにずっと住んでいるし、学校を卒業した翌日から離れて住んだことがないよ。
最初の部屋は背が高いアパートの最上階に住んだよね。
エレベーターもなかったから、階段の上り下りが大変だった。
君も気に入らなくて、いつも窓から下ばかり見ていたよね。
今は1階の専用の庭付きのココに引っ越してきてよかったと思っているよ。
外へ出るのも簡単だし。
でもさ、今でも窓越しにカーテンも引かずにずっと外を見る癖は直ってないよね。
開きぱなしで、時々道行く人とばっちり目が合って困るよ。
やっぱりカーテンだけは引いて欲しいな。
●炊事・洗濯・掃除、相手にこれだけはやってほしい事は?
何もしなくてもいい、全部僕がするから。
君は何も出来なくても、そばにいてくれることだけで、どんなに嬉しいか!
洗濯機のモーターの音にびっくりしたりする癖が抜けなくて、いつもビクッとするのが好きだな。
掃除機は好きみたいだね。
僕の後ろばかり追いかけてくるし。
クッションを直そうとして、みんな蹴り落としてしまうし、出窓に置いておいた写真立てはみんな倒すし、手伝おうという気持ちだけでいいからね。
ホントにね。
君が動くと、僕の仕事が逆に増えるんだから、もうそこにただ大人しく座っていて欲しいよ。
●無条件に相手にやって欲しいことは?
出来たらずっといっしょに住んでいて欲しい。
食事はいっしょに食べたい。
寝るときはいっしょのベッドで眠りたい。
ただそれだけだよ。
ああ、君も同じなの?
嬉しいな。
そんな伸び上がってほっぺたを舐めなくてもいいよ。
君の舌はちよっとザラザラしているから痛いんだよ。
指も甘噛みして、体を摺り寄せてきて、本当たまんないな。
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