シリーズ小説

□【Marriageシリーズ】
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日差しが暖かくて天気のいい日曜の朝で、美味しい匂いに包まれて、素敵なメロディーが耳元に響く。

顔を覆っていたらシーツをめくられて、ほほを撫でられた。

くすぐったさに首をすくめつつ、すこしヒヤリとした金属の感触に目を開けると、相手の薬指が光っている。


それを見詰めて、ハリーは目を細めて微笑んだ。

(―――ああそうだ。そうだったんだ)


ハリーはくしゃくしゃの巻き毛のまま、無防備な仕草で相手を抱きしめると、ドラコのほうから腰を折り、自ら顔を寄せて唇にキスをしてきた。

驚き口を開きかけたら舌を差し込まれて、中を舐められる。

ブルネットに指が絡まり、繊細な指先で髪にブラシをかけられた。

ドラコの舌が相手の舌を濡らすために内側をこするように舐めると、ハリーは塞がれたまま、うっとうめき声を上げる。ドラコのキスで唇を捕らえられて、心まで溶かされてしまいそうだ。


ハリーは、ドラコのキスは甘酸っぱくていい匂いがして、それを味を味わうように彼の唇をなめて、満足そうに頷く。

「今日の朝食のデザートは、アップルパイ?」

「ああ、そうだ。薔薇はテーブル中央に飾ったし、カブのスープもあるぞ。どうだ、完璧だろ?」

ドラコが得意満面にウインクすると、ハリーははっとした顔で「しまった!」と声を出して顔をしかめた。


「何か落ち度でもあるのか?」

不安げに眉を寄せると、
「惜しい。もうちょっとで完璧だったのに。ああ惜しかった」
ハリーが悔しがる。


「何が足りなかったんだ?」
ドラコが首を傾げた。


ハリーは顔を上げて、意味深な声で悪戯っぼく、こう宣言したのだった。


「新婚なら、君に丈の短いピンク色のハートの形のエプロンを着てもらいたかった。
――――もちろん裸でっ!!」


■END■

*あとがき*
新婚の初日からこれでは、この先どうなるのでしょうか?背中が痛くなるほど激甘。


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