シリーズ小説

□【Like a dogシリーズ】
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「うぉーっ!!もう死にそうだぞーっ!その告白はっ!」

ドラコはブルブル震えて、頭を抱えた。


「全裸の僕をドラコの繊細な指先が愛撫して、なんというか、その……」

ここで一端言葉を区切ると、チラッとドラコのほうを悪戯っぽく見つめると
「本当に、ドラコありがとう!ごちそうさまでしたっ!」
ペロっと舌を出して、自分の唇を舐める。


「う゛う゛ーっ!!!もう、ショックで死ぬぞ、僕は!」

ドラコは羞恥と屈辱に、ベッドの上でのたうちまわった。


「ああ、気にしなでいいから。僕も撫でられて気持ちよかったし、ドラコも僕を撫でて気持ちよさそうにしていたから、お互いいいことばかりで、よかったじゃん」

「だから「じゃん」って言うな、ムカつきが倍増だっ!」


「―――じゃあ、もっと色っぽく言おうか?」

立ち上がるとベッドの端にギシリと腰掛けて、震えてうなだれているドラコの肩を抱いて、耳元にいやらしくささやいた。


「ドラコの指って最高に気持ちよかった」


―――ボスッ!!


ハリーはドラコのきついみぞおちへの一発を受けて、再び派手にベッドから転げ落ちた。

ドシンと派手に床にひっくり返る。


「いい加減にしろっ!」

ドラコはカエルのようにひっくり返り、床にへばっている相手を憎憎しげににらみつけて、言葉をはき捨てる。


「ついでに、何か着ろ!気分が悪いものを見せるなっ!!」

ハリーは腹を押さえてうめきながら、相手を見上げる。


「―――って言っても服はグリフィンドールにしかないよ。何か貸してよ、ドラコ」

「嫌だ!なんだってそんな義理もないのに、僕が貸さなきゃならないんだ!」

その容赦のない言葉に、ハリーは子どものように膨れヅラになって、相手をにらみ返した。


「……… ああ、いいさ……。それが君の望みなら、そうしてやるよ!真っ裸で、この部屋から出ていってやるさ。この地下の君しかいない監督生の個室から、堂々と丸裸で出て、ゆっくりと塔の天辺にあるグリフィンドールまで、歩いて帰ってやるさ!僕は隠さないからねっ!自信があるからっ!」

「……いったいそれのどこから、お前の根拠のない自信が沸いてくるんだ……?」

ドラコはハリーの全裸を上から下までしげしげと観察して不可解な表情を浮かべてはいるが、彼が悩むのはその部分ではないはずだ。


憮然ととした顔でドアから出て行こうとした相手に気づき、慌てて引き止める。

「まっ、まてよ、ハリー!それはやばいって!もう起きている生徒だっているし、変な噂になってしまうじゃないか!お互いそれは利口な考えじゃないはずだ。止めろ!」

「止めない!僕は嬉しいくらいだ。ドラコの恋人として、公認の仲になれるし」

「はぁーっ?公認?ただの友達というか、口げんかの相手ぐらいじゃないか、僕たちの関係は!」

チチチと指を立てて横に振るという、キザなしぐさでハリーは挑戦的に笑う。


「まずみんなに公認されてから、既成事実を作るのもいいからね。外堀から埋めていくという、僕の頭を使った作戦だよ」

「そんなことさせるかっ!!このバカ!」


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