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□2.*Sweet Food*【ドラコ×ロン】
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冷たい視線を背中に感じて、ロンは音のしたほうへと振り向く。

怒った不機嫌な顔で銀髪の彼が自分たちのほうをにらみつけていた。


(―――マルフォイか!あんなイヤなヤツがいたとはね)

眉を寄せて、フンと鼻を鳴らした。


(なんで日曜日にここにいるんだ?いつも休日には学校にいたことがないくせに。あの子分の二人を引き連れて、いろいろ遊んでいるって噂だったけど、どうしたんだろ?)

一人で珍しく座っている彼を胡散臭げに、じろじろと観察する。


ドラコは四六時中制服のロンたちとは違い、グレーのパンツにくすんだスリザリンカラーの緑色のセーターを着ていた。

見るからに上質そうな服装だ。

彼が持つ雰囲気を壊すことなく逆に引き立てるような服を選ぶのは、彼自身のセンスのよさだと思う。


(……まぁ、あいつは見てくれだけはいいよな。本当に見てくれだけだ。口を開いたら、最低で最悪だけど)

ロンは肩をすくめた。


ドラコはずっと目をそらさずに、自分たちいるテーブルをにらみ続けている。

(ものすごい顔でこっち見ているけど、笑い声がそんなにうるさかったのかな?やはり手づかみで食べるという、このマナーの悪さかな?やっぱりそのふたついっしょだからか、なおさら怒っているのか?)

いつもだったらロンと目が合うとすぐ人をバカにしたような笑みを浮かべるのに、今日はその素振りすら見せていない。

かなりきつい視線をこちらのほうに向けていた。


(変なヤツ!とりあえず、あんなヤツのことを考えるなんてバカなことだ。気分が悪くなる!それよりも、今日の午後は何しようかな?おいしいおやつは山盛りだし、今日は休日だし、まだ半日は遊ぶ時間がある)

ロンはうきうきともう一個、ドーナツを手に取った。


ハーマイオニーはふたりの下らない話に痺れを切らしたのか、不機嫌そうな顔で文句を言い始める。

「ちょっと、いい加減にしなさいよ。そんなもの持って動かないで頂戴!その粉砂糖が飛んできて、大切な本に付いちゃうじゃない!」

プリプリと彼女は怒った。

本当は食べたくてしょうがないくせに、女の子の宿命「ダイエット」を決行中なので、そんなものは一切口にしていない。

ノンシュガーの紅茶ばかりをガブガブ飲んでいた。



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