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□2.*Sweet Food*【ドラコ×ロン】
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1.


ハリーは笑いながら、右のほほを指し示した。

「ほらここ、砂糖が付いているよ」

大きな口をあけてドーナツをほおばったまま、ロンは答える。


「―――えっ、そうなの?ふーん。まぁいいや。あとから拭くよ。今はまだオヤツの最中だしなー」

嬉しそうに粉砂糖がいっぱいかかったコテコテに甘そうものを、ロンは勢い込んで食べ続けていた。


そのついでに自分を注意した相手を見て苦笑する。

「そういうハリーだって、かなりひどいよ口の周り。真っ黒だ!」

「やっぱり?!」

口のまわりをチョコだらけにしてハリーも笑い返した。


手には彼をチョコまみれにした、見ただけで胸焼けしそうな甘ったるいドーナツを持っている。

しかもまたもう一個も手に取ろうとしていた。

このドーナツはかなりイケルらしい。

ふたりは顔や手をベタベタにしながら、それを食べることに夢中になっていた。


「でもきっと、今の君をおばさんが見たらハンカチ持って、『あらあらロニー坊やはお砂糖まみれで生まれてきたのかしらねー。ヨチヨチ』とかと言うぜ」

「言う言うー!絶対にかーさんなら言うね。今でも、あのでっかいチャーリー兄さんですら、小さな子供扱いにするんだから、僕なんてオムツしているように見えたりしてね」

「じゃあ、君の妹のジニーなんてまだお腹の中だ!」

「ぶはーっ!ありえねーっ!」

ふたりははじけたように笑い転げる。

大爆笑して足を踏みならし、目を細めて肩を震わせて笑った。


日曜の午後はのんびりとしていて、暖かな日差しが差し込む大広間は笑い声に満ちている。


―――ドン!


何かテーブルの脚を蹴りつけるような鈍い音がした。



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