キリリク
□アイデンティティ
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すると、誰かに呼ばれる声がして、意識を向けると先程までいた春奈の身体がぼやけ始め、次第に周りも同様にぼやけ始めた。
まるで壊れたテレビのようにジャミジャミになった後、意識が途切れるのを感じ春海はそこで意識が途切れた。
軽い浮遊感を感じた後、段々意識がはっきりしてきて、目を開けるとそこには心配そうな顔をした黎也がいた。
「…あれ?…レイヤがいりゅ」
春海はまだ意識がはっきりしてないのか、なぜ黎也がいるのか分かっていなかった。
「大分うなされていたぞ…怖い夢でも見たのか?」
その言葉で、頭がはっきりしてきたのか、悲痛な表情を浮かべ、勢いよく黎也の首に腕を回して抱き着いた。
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