キリリク

□アイデンティティ
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その後はひたすら殴られたり、蹴られたりを繰り返し行われ続けた。

春海がやめて、と訴えても顔に…体中に痣が出来て張れても、春奈の気が済むまで終わることは無かった。



ああ

今日もか…怒りにませてなぐられるのは…

でもぼくには黙って殴られるしか出来ない…お母さんの幸せをぼくがいることで壊しているんだから、きっとこれは当然の報いなんだよね…

でもね…ぼく一度でもいいからお母さんの腕に抱きしめて欲しいよっ

そう思うのは罪ですか…?

お母さん…ぼくは生まれてきたらいけなかったの?

ぼくがいなかったら幸せだった?
笑ってた?


ごめんなさい…

生まれてきてごめんなさい…



でもお願いいです…少しでいいんです。


ぼくに愛を下さい


ぼくを愛してください





春海は心でそう思いながら殴られていた。






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