Sonud Horizon

□ Moira
6ページ/16ページ

雷神域の英雄-Λεωντιυs-


雷を制す者 世界を統べる王と成る

【アルカディア第一王子:Λεωντιυ】
(Leontius, the first prince of Arcadia.)

野を朱く染めながら 黄昏は 世界を誘い
刃を緋く染めながら 我々は 生命を誘う
夕闇へ 冥闇へ

生ける者にとって必要なものは
死せる者にとって不要なものばかり
何が欲しいのだ 屍と成ってまで
握りしめた手に 何も掴めぬまま
夕闇へ 冥闇へ


「殿下!」
「何事だ、カストル」
「はっ、殿下の雷槍と我が軍の武勇に恐れをなしたのか、神域を侵していたラコニア軍は、撤退し始めたようです」
「うむ、御苦労」


東方[Ανατολια(アナトリア)]では 異民族[Βρβαροι(バルバロイ)]の侵攻 苛烈で
風の都[λιον(イリオン)]は今 難攻不落の城壁を 築いているという
同胞[λληνε (ヘレーネス)]同士が 争う傍で 時代は確かに疾り始めている

(...Λεωντιυ)
神託を疑えば 立てる大地が揺らぐ 解釈の自由が故 諸王は悩むのだ

青き銅よりも強かな 鉄を鎧う獣が
風の楯をも喰い破り 流る星を背に 運命(カミ)に牙を剥く


太陽[λιο (ヘリオス)] 闇[ρεβο (エレボス)] 蝕まれし日
生まれ堕つるもの 破滅を紡ぐ


「レオンティウス、御覧なさい。雷神の血を分けた、貴方の兄弟ですよ」
「おめでとうございます、殿下」
「殿下、立派な兄君にお成りなさいませ」
「兄上、陛下が件の神託の件で御呼びです」
「嗚呼…ミラよ…なんという仕打ちを…」
「イサドラ様、ご案じなさいますな。ここは私めにお任せください」
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ