そのたのよみもの

□*今日はチム日和?*
7ページ/10ページ



………―――










え、これって……感染率が刻一刻と進んでるってことだよな……?









「狽、そーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」










「ちょ、嘘だろ!?オーヴァン!?」



「チム」














こ、言葉が判んねぇ……。

つーか『チム』って………―――

「…………」














――――……ちょっと待てよ。

もし感染が進んでほとんどのプレイヤーが

チムチムになっちまったら……、












………俺、この『The World』で誰とも会話できねぇ………







あ、アトリは違うんだっけ。

でもアトリはもうチムチムっぽいからな、思考とか雰囲気が。

とりあえず………



「どうやってここから抜け出すか……」


俺は今、チムチムに埋もれている。

まずはここから抜け出す方法を考えないと……



「オーヴァン、助け……」



「チム」














ああ、そうだった。

もう、オーヴァンは駄目だ。

俺は心の中でそう悟った。

何故なら会話自体が成り立ってないからな。


「くそ……っ」

なんとか抜け出そうとするけど、駄目だった。

「どうすれば………、









……?」


俺の前辺りには誰かがいた。









オーヴァン以外の。









そういえば、さっきからオーヴァンの姿が見当たらないな……










「……アトリ…?…………………煤I!?」



それはアトリだった。



そしてアトリの状況に驚きを隠せなかった。



「ハセヲさん…………私、こんなにチムチムと仲良しになったんですよ〜♪」



「え…?」











え、何?









アトリの周り…









…チムチムだらけじゃん。




「タウンにも、もうチムチムがたくさんいて………。もう幸せです♪」

もう、アトリから何かいかにも『今、幸せです!』っていう雰囲気が出てる……

「ああ、そう……」

てかこの状況を見てなんとも思わないのか?アトリ。












…………あれ?





タウンにも…って……?





しかも、たくさん……?











俺はさっきのオーヴァンの言葉を思い出していた。

_
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ