テニスの王子様
□拍手御礼眼鏡をかける夜〜宍戸総受け他校編〜
2ページ/6ページ
拍手御礼眼鏡をかける夜〜宍戸総受け他校編〜
【ペア2.神宍】
「あれ、宍戸さん、それ眼鏡ケースですか?」
隣で片付けをしている宍戸の鞄の中に眼鏡ケースが入っていることに気付き、
神尾は、無意識の内に目を丸くした。
学校の違う二人は、部活の無い休日にフリーのコートで打ち合うことが多く、
宍戸が神尾の前で眼鏡をかけていることは無いのだ。
「あぁ、かけることは少ねぇけど、いつも持ち歩いてるぜ」
「へぇ…俺、宍戸さんが眼鏡かけてる姿、見たことないっス」
「神尾とは、テニスしてばっかだからなぁ。
俺が眼鏡かけるのって、文字読んだり、
ゲームとかパソコンやる時だけで、テニスん時はかけねぇし」
視線を神尾に向けることもなく、
片付ける手を止めずに告げられた宍戸の言葉に、
神尾は「へぇ〜…」という呟きを零し。
頭の中で宍戸の眼鏡姿を想像し、一人にやけ始めた神尾を見て、
宍戸は「…なんだよ?」と、首を傾げたのだった。
End.
→観宍