テニスの王子様

□真面目な悩み
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「なぁ、侑士」
「ん?」



とある練習中。
ベンチで並んで小休止していた向日と忍足は、
向日の声掛けから、会話を開始した。



「テニスとは全然関係ないんだけどさ」
「ほう」
「足って、なんで蒸れるんだろな」
「…はい?」



しかし、向日の「足が蒸れる」という発言で、
忍足は会話を中止してしまった。
確かに、事前に「テニスとは関係ない」とは言っていたが、
あまりにも斜め上の質問に、上手く返答出来なかったのだ。



「それ、本気で聞いとるん?」
「当然だろ、悩みの一つだ」
「な、悩み、ね…」



向日の真面目顔での返答に、
思わず忍足は乾いた笑いを浮かべてしまう。
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