テニスの王子様
□クラスメイトとべたな展開に挑戦する5題
6ページ/7ページ
5.同窓会で初恋の人と再会、実は両想いだったと発覚(白石・謙也)
「おぉ、謙也やんか、久しぶりやなー」
「まさか、自分白石か?!」
とある大き目な居酒屋で、
十年ぶりに再会した白石と謙也は、
お互いに驚きと喜びの声を上げた。
今日は、白石世代の四天宝寺中同窓会の日なのである。
「いや〜変わっとらんなぁ、昔のまんまや」
「謙也こそ、相変わらずスピード命って感じやんか」
中学卒業以降、二人は一度も顔を合わせておらず。
自然と会話に花が咲く。
「そういや謙也、自分、中学ん頃好きな奴とかおったん?」
程良くお酒も入り、お互いの気分も乗ってきた頃。
白石の何気ない質問に、謙也は目を丸くした。
しかし、すぐに、にへら…と、表情を緩め。
「俺、白石んこと、好きやったで〜」
と、まるで、さほど大したことではないかのように答えた。
その答えに、今度は白石が目を丸くしたのだが、
こちらも、すぐに、いつもの笑みを浮かべ。
「奇遇やな、俺も謙也んこと、好きやったで」
と、さらりと答えたのだった。
→あとがき。