テニスの王子様

□クラスメイトとべたな展開に挑戦する5題
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2.放課後の教室で想い人の席に勝手に座ってみたところ本人に目撃された(不二・菊丸)





「ふーじー!」



放課後。
ガラッ!と勢い良く教室の扉を開けた菊丸の目の前に、
無人の教室が広がった。
どうやら、呼びに来た不二どころか、
クラスメイトの誰もいなかったらしい。



「なーんだ、不二いないじゃーん」



あからさまに残念そうに呟いた菊丸であったが、
ふと、不二の席が目にとまり。
なんとはなしに、その席へ座り込んだ。



「これが、不二の視界かぁ」



授業中の不二が見ているであろう視界を眺めながら、
ぼーっと頬杖をついた…その時。



「あれ、英二じゃない、何してるの?」
「あ、ふ、不二?!」



教室の扉の方から不二の声が響き渡り、
菊丸は驚きから、ガタンッと大きな音を立てながら、
不二の席から立ち上がった。



「僕の席、何かあった?」
「い、いや、別に何も?」
「そう? それより、早く部活行こうよ、英二」
「そ、そうだね、早く行くかにゃ〜」



不思議そうな顔をしつつも、部活へと向う不二を、
菊丸は赤い顔をしながら、バタバタと追いかけた。





→3.重い資料運びをしていたらさりげなく手伝ってくれた(亜久津・千石)
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