テニスの王子様

□愛する君の横だから。
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「跡部ーまだかー」
「もう少し待ってろ」
「まじかよーもう俺眠いぜー」



跡部の自室に置いてあるベッド上から、
宍戸の欠伸混じりの声が響き渡る。
一方、その声に返事をしている跡部の声は、
PCが置いてあるデスクから響いている。



今日は金曜日。
そして、明日は珍しく部活も休みの完全休日な土曜日。
故に、宍戸が跡部家に泊まりにきているわけだが、
急遽跡部自身に家の仕事が入ってきた為、
宍戸は放置されている状態なのだ。



「明日を丸一日休日にする為には、
 今夜中にこれ片付けちまわねぇと…」
「分かってるって…もう少しだけ待ってるからなー」



跡部が任されている仕事は、必ずしも、
今夜中に片付けなくてはならない仕事ではないのだが、
明日、跡部と宍戸は、二人で出掛ける約束をしている。
約束通り出掛ける為には、今夜中に片付けなくてはならない。
だからこそ、跡部は急ピッチで仕事を進めているわけだし、
そのことに気付いていない宍戸ではない。



とはいえ、時刻は既に23時を回っている為、
待ちくたびれている宍戸には、強烈な睡魔が襲ってきているのだ。
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