テニスの王子様

□二人暮らし
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「おーい跡部ー皿取ってくんねー?」
「あぁ、いいぜ」



高校を卒業し、大学に進学した俺達は、
2LDKのマンションに二人で暮らしている。
子どもの頃から沢山の使用人がいる大きな家で暮らしていた跡部が、
2LDKなんてちっぽけな家で、プロの料理人ではなく、
俺の作った飯を喰って暮らすなんて、誰が想像出来ただろう。



やることなすこと全てを使用人に任せていたのだろうが、
今みたいに、さらっと手伝いもしてくれる。
出来る奴ってのは、やらなければならない場面になれば、
何事もやってのけてしまうものなのだろう。



「今日は何作ったんだ?」
「サクっとオムライス」
「良いじゃねぇか」



正直な話、俺の料理なんて、並レベルなわけで。
すげぇ旨いわけじゃないだろうし、
他の家事だって、同じく並レベルなわけよ。
だけど、二人暮らしを始めてからというもの、
跡部が文句を言ったことは、一度だってない。
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