テニスの王子様

□四季による恋の処方箋を貴方に。
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2.夏恋(ジャブン)





「夏だろーぃ!」



遂に、遂に!
俺の大好きな季節【夏】がやって来たぜ!
宍戸じゃねぇけど、夏と言えば【海】なわけで。
俺はジャッカルを(強制的に)連れて、海へとやってきた。



あー、真夏の日差しと潮風…マジたまんねー。
ゆるゆると、まるで立ち止まっていたかのように過ごしていた
秋・冬・春の季節は通り過ぎて、やっと、やっと時間が動き出したって感じ!



俺と違って、ジャッカルは色黒だから、
夏場に少しくらい日焼けしたところで、全っ然分かんねーけど。
俺は、そんなジャッカルの(おそらく日焼けしているであろう)横顔が好き。



ジャッカルといれば、くだらない事で笑えるし、
このまま卒業した後も、ずっとずっとずっと側にいて欲しいなー
なんて、考えちまう時もあって。
ジャッカルの笑顔も、声も、俺が独り占めしたいって、思うわけ。



やっぱ、あれだな。
夏と言えば【海】って言ったけど。
夏と言えば【恋】ってのも、忘れちゃいけねぇ。
やっぱ、夏が来たんなら、【恋】をしなきゃな!



今年のこの夏は一度きりで、後悔なんてしたくなくて。
なら、この澄み切った空に、どこまでも手を伸ばして、太陽も味方にして。
柄じゃなくて照れるけど、今君に、素直に伝えよう。
この俺の気持ちを。



「ジャッカル!」
「ん?」




『I love you』





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