テニスの王子様

□マドンナ
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「「し、宍戸…!」」



机に顔半分を伏せていた宍戸が、
騒ぎ止まない2人にぼそりと問いかければ、
2人はビクリと身体を跳ねらせ、騒ぎ止んだ。
そして、一瞬だけ宍戸の顔を見たかと思うと、
すぐに視線を外した。



『あ、あかんわ…俺のマドンナが、上目遣いで俺の顔を…』
『やべぇ、んなぼーっとした顔で見つめてくんなよ…』



『『俺(様)の理性にも限界があるんだ(や)…!』』



2人からすれば、見続けたいが、出来ない…
といった状況なわけで。
しかし、そんな2人の状況なんぞ、神の領域並みに鈍感且つ、
目覚めたばかりの宍戸には、気付けるはずもなく。
上目遣いも表情もそのままで、2人に話し掛ける。



「なぁ、何喧嘩してたんだよ」
「い、いや…」
「べ、別になんでもないで?」
「…?」



宍戸の問い掛けに、2人は正直に答えられるはずがなかった。
何故ならば…
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