テニスの王子様

□跡宍前提な君を、愛してた5題
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4.今なら言える、愛してた(跡←慈)





「あとべー」



眠さを隠さずに発した俺の声に反応して、
ベンチでスポーツドリンクを飲んでいる跡部が
俺に視線を寄越した。



「どうした、起きてるなんて珍しいな」
「俺だって、起きてる時もあるC」



俺の返答に、跡部は「ふん」と鼻を鳴らし、視線を外した。
そして、さも当然の様に、次は宍戸へと視線を向ける。
まぁ、俺が声掛ける前も、宍戸に向いてたんだけど。



「俺、跡部のこと大好きだよ」
「は?」
「愛してる」



跡部のことをじっと見つめたまま、真顔で告げる。
すぐ近くに宍戸が居ないからこそ、言えることだ。
それに…



「エイプリルフールネタなら、もっとマシなことを言え」
「ハハッ、だよね、ごめんごめん」



そう、今日は4月1日。 嘘を吐くことが許される日。
でも、嘘として流した俺の言葉は、本当は嘘じゃない。
あぁ、本当に…





(今なら言える、愛してた)





→5.ただ君だけを、愛してた(跡←忍)
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