テニスの王子様

□跡宍前提な君を、愛してた5題
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3.触れた温もりを、愛してた(宍←鳳)





「ほら、次のサーブはお前だぜ、長太郎」



宍戸さんから、テニスボールを渡された。
勿論、手渡しで。



「相手が反応出来ない程のスカッドサーブ、頼んだぜ」
「はい、任せて下さい!」



ボールを受け取った時、俺と宍戸さんの手が、
ほんの一瞬だけだけど、触れ合った。
この一瞬が、俺は堪らなく好きだ。



普段は跡部さんしか触れることの許されない宍戸さんの手を、
この一瞬だけは、俺も触れることが許される。
宍戸さんの温もりに、触れることが出来る。



でも、この一瞬も、宍戸さんが引退してしまえば、
一生得ることが出来なくなるのだろう。
俺が宍戸さんの隣に居られるのは、ダブルス中だけ。
俺と宍戸さんの間にある【生まれ年】の壁が恨めしい。
あぁ、本当に…





(触れた温もりを、愛してた)





→4.今なら言える、愛してた(跡←慈)
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