テニスの王子様

□強引に慰める彼のセリフな跡宍
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2.隣りにいてやってもいいぜ?





「俺は、別に…」



宍戸の奴は、とことん素直じゃない。
今だって、俺が差し伸べた手をとろうとしない。
いや、とろうとしないんじゃない。
宍戸の場合は、【とりたいが、とれない】んだ。



「確かに、俺は卒業後、イギリスへ行く。
 親父の跡を継ぐ為だけじゃない。
 イギリスには、まだまだ学ぶべきことが沢山ある」



俺の言葉を聞き、宍戸の顔が段々と曇っていく。
さっきまでのように、今にも泣きだしそうなくせに、
我慢して笑っているより、よっぽど良い表情だ。
感情を隠すなんて、宍戸には似合わない。



「でもな、お前が望むのなら、俺は…
 お前の隣りにいてやってもいいぜ?」



周りが思っている以上に臆病で、素直になれない宍戸の分も、
俺が素直な言葉を伝え、手を差し伸べてやろう。
臆病な宍戸が、道に迷わないように。





→3.しおらしいのとか似合ってねぇんだよ
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