テニスの王子様

□意識的に想いを告げない口
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「…なんや、あいつら」



珍しく、部長の跡部がいない部活中。
不真面目な三人の三年正レギュラーが、
準レギュラーの宍戸に声掛けとるのをみかけた。
宍戸の表情を見る限り、あまり良い話題では無さそうやけど。



とはいえ、渋々ながら頷いとる宍戸に、
思わずため息が零れ落ちた。
面倒だとか、嫌だとか思いつつも、
先輩の言うことには極力従う。
それが、宍戸亮という男だ。



内容が気になるところではあるが、
宍戸自身が決めたことを咎めるつもりはない。
そもそも、俺にそんな権利はないんやから。



せやから、俺は…
宍戸を置いて、一人先に帰宅した。
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