テニスの王子様
□起こし王子
1ページ/7ページ
「おい、宍戸」
昼休み後半。
昼休み前の授業からふけ寝している俺のもとに、
跡部が静かに近寄り、声を掛けてくる。
俺と跡部は、いつも屋上で昼飯を食べている。
そこに俺が来なかったもんだから、
捜しにやってきたのだろう。
まぁ、そんなことは、俺の予想の範疇だが。
「んぅ…」
ただ、黙って起きるのもつまらないから、
狸寝入りをしてみる。
そうすれば、跡部は呆れたように「ったく」と呟きながらも、
俺にかける為のブランケットを取りに行く。
勿論、跡部のこの行動も、俺の予想の範疇。