テニスの王子様

□ひょんなことから始まる三角関係
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「で、だ。
 俺達としては、お前にどちらか選んでもらいたい。
 ってか、選べ」
「せやけど、流石の俺らも今すぐとは言われへんし、一週間待ったるわ。
 一週間後に答え、聞かせてな」
「え、ちょっ、一週間って…!」



そして、今日がその告白から丁度一週間目なのである。
しかし、宍戸は二人共大切な為、どちらかを選べずに今日を迎えてしまった。
一週間前と同じく、三人きりの部室で、悪いことをしたわけではないはずの宍戸は、
跡部と忍足に壁際へと追い詰められていた。



「お、俺は…」
「うん」
「どっちかなんて選べねぇよ…」
「はぁ? 亮、何言ってやがる」



いつもの宍戸からは想像もつかない程、か細く震える声で伝えれば、
跡部からは、容赦の無いキツい言葉が返ってきて。
跡部のあまりの剣幕に、後ろに壁がありながらも、後退りしてしまう。



「だ、だって…俺の中では、二人ともどっちも大切だから、その…」
「ふむ。 なら跡部」
「お前となんて不本意だが、亮の意見なら仕方ねぇな」
「へ…? 俺の意見…?」



二人の言葉に、宍戸はきょとんとした表情で首を傾げる。
そんな宍戸の反応に、忍足はにっこり微笑んで。
その表情に、宍戸の背中を冷や汗が流れ落ちる。
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