テニスの王子様
□ひょんなことから始まる三角関係
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「で、結果は出ましたか? 亮ちゃん」
「勿論出てるよなぁ? 亮」
「う゛〜…」
氷帝学園屈指の美形二人に追い詰められ、宍戸は頭を悩ませていた。
ことの始まりは、一週間前に遡る。
「へ? 好き?」
「せや」
「何だよ今更! 俺だっ」
「友達の好きじゃねぇぞ」
「は?」
「「恋愛感情の好きだ(や)」」
「れ、恋愛…?」
宍戸はその日も、普段と変わらず居残り練習を行っており、
部室に戻ったのは、向日達が帰宅した後。
そんな宍戸を、跡部と忍足は待っていた為、
部室には跡部と忍足と宍戸の三人だけしか居ない状況となった。
その状況を作る為に、跡部と忍足は帰宅せずに宍戸を待っていたわけだが、
理由は、二人とも「宍戸に気持ちを伝える為」だ。
しかし、学園内でも三本の指に入るであろう激ニブの宍戸に、
ただ「お前が好きだ」と伝えたところで、
二人の気持ちは伝わりきらなかったようで。
「友達ではなく、恋愛感情での好き」という言葉に、
ようやく言葉の意味を理解した宍戸の顔がボンッと真っ赤に染まった。