テニスの王子様

□さして興味は無い。そいつには。
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「偉そう言うたら、月光さんトコの学校の…
 跡部様っちゅー坊ちゃん…?」
「さして興味は無い」



なんて言ったら、正直嘘になる。
俺が卒業してから、3年間氷帝を引っ張ってきた男・跡部景吾。
戦ってみたくないわけではない。
噂に聞く美技とやらを一度はこの目で直接拝んでみたいものだ。



しかし、一番気になるのは、その跡部の"横にいる男"。
黒い短髪に青い帽子。人差し指でよくラケットを立てている。



そう。同じ氷帝学園の宍戸亮だ。
スピードを生かしたカウンターパンチャー。
ずば抜けた才能はないようだが、傷だらけの所を見ると、
かなり無茶な努力をしている男なのだろう。



…興味深い。
口が悪いだけで、後輩の面倒見も良い。
一体恋人の跡部の前ではどのような態度をとっているのだろうか。



「…そいつには」
「月光さん?何か言いはりました?」



本当に興味があるのは【跡部景吾】ではなく【宍戸亮】だ。





End.





→あとがき。
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