テニスの王子様
□願い事
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「亮ちゃん〜七夕やろ〜よ〜」
ある日の練習後の部室。
慈郎はソファでテニス雑誌を読んでいる
宍戸に後ろから抱きついて言った。
ちなみに慈郎が堂々と抱きつけるのは、
跡部が部誌を提出しに職員室に行っているからである。
慈郎の"七夕"という言葉に、宍戸は雑誌から顔を上げる。
他のレギュラーメンバーも「七夕かぁ」と呟きだす。
「七夕っていやぁ、笹に飾りに短冊だな」
「笹は演劇部が前に使っていましたね。
1日借りるくらいなら大丈夫ですかね」
「たまには祭りもえぇなぁ。1日くらい七夕やってもえぇやろ」
部長の跡部がなんて言うかは置いといて、
メンバーはそれぞれの準備に動き出す。
準備は着々と進み(本当に部活後なのだろうか…)、
残るは短冊に願い事を書いて吊るすだけとなった。