テニスの王子様
□跡部王国
2ページ/3ページ
「もし住民がいるんなら、俺もなりたいな…と思ってよ。
跡部の国なら激楽しそうじゃね?」
大真面目に話す宍戸の言葉に「住民なんているわけねぇだろ、バーカ」
とは答えられず、跡部は技名としてではなく、
本当に自分の王国があったら…と想像した。
そして、1つの答えを導き出した。
「宍戸、てめぇは住民にはなれねぇ」
「え…」
"住民にはなれない"という言葉に、宍戸は落胆し俯く。
しかし、俯いた宍戸を、跡部はしっかり抱きしめ、
額同士をコツリと合わせた。
「てめぇは…俺様の横で王国を上から眺めているんだ」
「跡部…」
「俺様の横に立てるのはお前だけだ」
「…おう!」
跡部の自信あふれる顔から放たれた言葉を聞き、
宍戸は満面の笑みを浮かべて頷いたのだった。
End.
→あとがき。